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2017年7月12日 (水)

沼島

2017年6月3日兵庫県南あわじ市の沼島(ぬしま)に行った。淡路島の土生港から連絡船10分で沼島港に着いた。淡路島の南4.6㎞、紀伊水道の北西部に浮かぶ周囲約10㎞の小さな離島だ。

沼島は淡路島と共に国生み神話の舞台として有名だが、
「沼島は中央構造線(日本最大級の断層)の南側、太平洋プレートがユーラシアプレートに沈み込んでいく際に持ち上げ隆起した三波川帯に位置し、淡路島や瀬戸内海とは異なる地質にある」ことを今回初めて知った。

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↓赤い線が中央構造線(日本最大級の断層)

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沼島港から徒歩10分程の神宮寺で中川宜昭住職から沼島の自然と歴史についての話を聞いた。

1994年(H6)沼島の北端黒崎の海岸で同心円状になった世界でも珍しい岩石が発見された。
「約1億年前、沼島がまだプレート沈み込み帯(深さ約30㎞)にあったころに、沈み込むプレートの運動によってつくられたものと考えられる。」
鞘褶曲(さやしゅうきょく)いう。~動く大地の痕跡だ。
「世界でも数例しか報告されていない鞘褶曲は、地殻変動の成り立ちを感じさせ、沈み込み帯内部の地学現象を解明する上で学術的価値は極めて高い」

展示されてていた石は、「民家の庭石として使われていたもので、黒崎にあるものと同じ鞘褶曲の特徴が出ている。」
             
↓鞘褶曲が現れている岩石
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島内には特異な地質資源が点在している。
集落内の石塀や神社の石垣に使われている石は、ほとんどが、黒、白、赤、緑などの色をした結晶片岩だ。 
      
↓主な沼島の結晶片岩を使用した弁財天の石垣

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海岸線の岩礁の中に国生み神話の舞台と言われる奇岩がある。
平バエ(平らな岩場)を挟んで上手に上立神岩
(
かみたてがみいわ)(高さ30mの直立した岩)と下手に下立神岩がある。男女を象徴する二つの立神岩。中間の平バエは二神の契りの場と言われている。
                  
↓上立神岩
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 ↓平バエ20170603_92          下立神岩は見えなかった。

記紀の国生み神話では、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)が矛をかき回し、矛の先から落ちた滴が固まってできた「おのころじま」が沼島との説がある。

「国生み神話は、日本人が独自に作り出したものではなく、海洋民族の文化に由来する。鉄文化と航海術をもたらした海人
(あま)族が持ち込んだ話を大和政権が編集したのではないか」(中川住職)

ボランティアガイドによると、沼島は現在人口450人(小学生10人・中学生10人全員野球部)まで減少している。漁業が8~9割。

特異な景観と沼島八幡宮・元慶4年(880)開基の神宮寺・おのころ神社・沼島庭園・梶原五輪塔
(梶原景時の墓)等文化財や歴史遺産を活用した地域づくりに取り組んでいた。
(歴史街道俱楽部 「古事記ゆかりの地を巡る 国生み神話の淡路島へ」)




 

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コメント

ポイントの押さえた写真と解説です。
中央構造線は日本最大の、活断層ですね。
和歌山側は中生代には台湾あたりの位置にありました。イザナギプレートの北東の移動で今の位置に来ました。
そんな事を振り返りながら、和泉葛城山から故郷を眺めてます。

縞模様のある緑色片岩は故郷の石です。自宅や両親の墓にも置いて居ます。

映画やテレビでも背景の風景や地層、植生で撮影場所を当てるのが妻との競争?!

ブラ山の手台ブラ熊取しませんか?

投稿: 角谷邦明 | 2017年7月19日 (水) 02時03分

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